木を切ることは、悪いことでしょうか?
木を切ることは、悪いことでしょうか?
山は、手を加えずに自然に任せるべきなのでしょうか?
日本の森林面積の1/3を占める人工林。その1本1本の木は、全て人の手によって植えられたものです。
人工林では、単一の木が密集して植えられていて、その森林は人の手による雑草木の除去や間伐を行わなければ、森林は健康な状態を維持することができません。
人工林については、人の手が入ることが必要なのです。
日本の森林は、その大半が急峻な山々に成立しています。
人工林もやはり急な斜面にあり、農業機械や建設用の機械のような重機を使うことが困難です。
木を植える植栽、木がまだ小さい時、雑草を刈り払って、木が雑草との競争に負けないようにする下刈り、除伐など 草刈機や資材を持って山を登り、作業をするので、きついだけでなく危険も伴う作業です。
さらに危険度が増すのが、間伐や伐採、搬出の作業です。
高さが平均20m以上になる木を根元から倒し、急な斜面から出します。
十数年前まではこの作業のほとんどが人力で行われていたため、林業の仕事は厳しく、多くの危険が伴いました。
それは、林業労働者が自分たちの子供に林業以外の仕事を勧めた理由にもなりました。
そして、後継者が減り、林業はさらに厳しくなっていきました。
現在、重労働の軽減、作業の効率化、事故の軽減のために、大型の林業機械の導入が進められています。
そして、山に若い人が徐々に増えています。私たちが心強く思うのは、その新しい林業従事者の4割が、町から山にあこがれて来てくれた人達であるということです。
(私達は町から来てくれた人達をどのように受け入れるか、真剣に考えなければなりません。古い山のしきたりに固執せず、町からの人達と一緒に、どのように新しい山村の形を作るか、考えなければなりません。)